天皇退位の「特例法」の成立とは?わかりやすく解説【ニュース解説】
一代に限り天皇退位が容認
天皇陛下の生前退位を認める特例法が、成立しました。
しっかりとこのニュースは押さえておきましょう。
☝まずはざっくり
- 天皇陛下の退位を認める特例法が可決した
- 天皇の退位は崩御以外不可能で、200年ぶりの出来事
- 今後この制度が恒久化されるかが一つの焦点に
天皇陛下の退位とは
天皇陛下退位とは、
「天皇陛下が亡くなる前に、天皇の立場を手放すこと」です。
2016年8月8日に、現在の今上天皇が、
この考えを国民にお話ししたときから、
「生前退位」という言葉が生まれました。
今まで天皇の退位は不可能
天皇を中心とする法律が記載されている「皇室典範」において、天皇の位を継承するのは、「天皇がなくなったとき」に限られています。
すなわち、天皇という立場は、
「何か事情があってやめたくてもやめられない」法律となっているのです。
ちなみに、天皇の退位が行われるのは、明治以降で初めての出来事です。
そのため、今回の件に関して、歴史学者や専門学者などの専門家へのヒアリングも行われました。
☝陛下はご高齢により、勤めを果たせなくなることを懸念された
現状、天皇がご高齢になろうと、
お勤めの量は変わらないため、
「いつかお勤めを果たせなくなる可能性がある」ことが、
今回天皇陛下の退位のご意思の理由となっています。
この生前退位の流れが続くのか
今回の退位は、
「今回の一代に限り特別に認められた」形式となっているため、今後の天皇が、退位を認められるわけではありません。
しかし、今回のにおいて政府は、「将来の先例となりうる」としています。
今回一代限りという意見と、
恒久的に認めるという意見の妥協策として、
このような方法がとられました。
将来的には、
こういった天皇の生前退位が一般的になる可能性もあり、
今回だけになるのか、生前退位の流れが続くのかがポイントです。